ドリーム小説
PM12:32
「エース〜・・・――っ!!」
4限の授業の先生が教室を出るのと同時に弾丸のような少年が3年の教室に飛び込んできた
麦わら帽子を紐でつって首に下げた彼はエースが溺愛してやまない弟
「あ、ルフィくんだ」
「ルフィ?お前何しに来た・・・って、うぉ!?」
「エースっ!!」
どういうわけかルフィの顔は半泣きだった。そして小猿のようにジャンプするとエースの腰に勢いよくしがみついた
「なんだよ、いきなり・・・っ」
「エース・・・、俺を助けてくれよ!」
「あぁ?」
半べそでルフィはエースを見上げながら話をする。エースの前の席のも体を反転させて話を聞いた
まぁなんだ。話の内容は大したことはなく・・・いや、ルフィにとったら大問題なのだろうけれど
「弁当忘れただぁ?」
「・・・おぅ・・・っ」
「なんだ、そんなことかよ」
「そんなことじゃねぇって!俺にとっては死活問題だ」
「お。そんな難しい言葉どこで覚えてきた」
「サンジが言ってた。使い方あってるか?」
ほのぼのとした兄弟の会話を聞いていると「いいなぁ兄弟」とちょっと羨ましく思ってしまう
は自分のお弁当箱を鞄から取り出しエースの机の上に広げながらルフィに言った
「ルフィくん、購買部開いてるよ。まだパン残ってるよ、きっと」
「けど買いたくても金がねぇ」
「そっか・・・。エースお金貸してあげれば?」
「エース・・・!」
とルフィの視線を受けたエースは、だが「無理だ」と渋い顔で顔を横に振った
「なんでだ、エース」
「ルフィ。兄ちゃんは今日財布を家に忘れてきた」
「な・・・っ、マジか!?」
「マジだ」
「・・・うぅ・・・、終わった」
昼飯がねぇなんて絶望だ・・・。エースの腰にしがみついたままだったルフィはそのままずるずるずると滑り落ちていく
昼食がないだけでがくりと肩を落とす彼がなんだか可愛かった。はよしよしと彼の頭を撫でてやる
それから「ルフィくん」と声をかけると彼がしょんぼりした顔を上げて彼女を見上げてきた
「私のお弁当でよかったら食べるかい?」
「・・・――!?!」
の一言にルフィの暗かった表情は一瞬で光り輝いた。あまりの変わり様には笑ってしまう
「そんなに目をキラキラさせなくても」
「おい、いいのかよ。お前自分の昼は?」
「もーまんたい。いちごミルクがあれば私は死なない」
「放課後部活もあるぜ」
「大丈夫だって。もとより今日はあんまり食欲なかったし」
食べたい人が食べてくれれば弁当も生かされるってものよ
は広げた弁当をルフィの方に押してやった。ルフィは「サンキューな、!!」と満面の笑顔
ナチュラルに近くの椅子を引き寄せるとパンッと両手を合わせた
「いっただっきまーす!!」
「ここで食うのか」
「おぉ・・・!う、うめぇ!!の弁当、すげぇうめぇぞ!!」
「食うの早ぇな」
「ふっふー。ありがと、ルフィくん」
なんとも気持ちいいくらいの食べっぷりだ。ほっぺたに何粒もご飯をくっつけてガツガツと頬張る
エースは紙パックのジュースをすすりながら、「それ、が自分で作ってんだぞ」と一言
するとルフィは咀嚼を続けながらを凝視して「マジか!?」と仰天
「すげぇな、!サンジとどっちが料理うめぇんだ?」
「あー、サンジくん?さぁねぇ。サンジくんじゃないのかな。料理部の部長だし。おうちは三つ星レストランだしね」
※突然の設定割り込みですが、サンジの家は三つ星レストラン『リストランテ・バラティエ』です。オーナーはゼフです
それからとサンジは知り合いです。生徒指導つながりです。は服装ピアス、サンジは喫煙です(笑)
の弁当を綺麗に平らげたルフィは「、ありがとな!今度なんかお礼すっからな」と笑顔で言って帰っていった
バイバイと手を振りながらいちごミルクをすするに、エースも「悪ぃな」と兄として礼を言う
甘い飲み物でお腹を満たしたは、椅子に寄りかかってうーんと両腕を伸ばして窓から見える青空を眺めた
「一日一善しちゃったよ」
良いことすると気分がいいものだ
はルフィが空っぽにしたお弁当箱を鞄にしまって、それから空になった紙パックをゴミ箱目がけてシュートした
バフッと音を立てて見事にゴミ箱に入ったのを見て「ナイッシュー」と自分で自分を褒めた
※何気ない日常でした。後半はマルコ先生のお昼事情♪
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